9月度原油・金属・為替相場動向を更新しました。
2024.09.09 相場動向
9月度原油・金属・為替相場動向を更新しました。
〇 石油化学工業協会がまとめた7月のエチレン生産量(速報値)は、39万9,300トンと前年同月比で2.8%減少した。(前月比11.4%増)。 生産の増減要因は、定修要因で12.6%減、稼働率要因で9.8%増だった。設備稼働率は83.2%と前年同月比で6.8ポイント上昇したが、2020年8月以来24ヶ月連続で90%割れが続いている。前年同月の定修プラントはなし。当月の定修設備は1社・1プラント(丸善石油化学)だった。そのほか、三井化学・大阪のプラントは7月23日に定修後の再立ち上げを行なったところ不具合が発覚したため、補修の上で2024年10月の稼働再開が予定されている。
〇 メタノールの米国8月契約価格は$698~701/MT(7月$681~684/MT)。同スポット価格は$344~354/MT。米国・欧米市況は需要が引き続き軟調であるものの、複数プラントで定修と稼働率の低下がみられタイト感により上昇している。中国はイランのプラント稼働低下とMTO稼働率が80%まで回復していることで上昇しているが、その他アジア地域では誘導品需要が低調で横ばいとなっている。日本の輸入通関価格は8月以降、円高の進行により下落する見通し。
〇 酢酸エチルは国際市況が小幅安となっている。粘着剤向けなどの実需が不振を継いでおり、供給にだぶつき感が出てきているもよう。ただ、川上の酢酸がここにきて反転上昇しているため、今後、小幅ながら連れ高となる可能性も出てきている。国内ではこれまで、円安の大幅進行による調達コストや船舶事故などにともなう物流費、タンク保管料などが輸入業者の収益を圧迫しているとして、1キログラム当たり10円前後の値上げ機運が高まっていたが、現状の市況動向と昨今の円高進行により難しい局面を迎えている。
〇 ナフサ価格や製品市況、倉庫保管料及び運送費等の上昇を受けて、各社の値上げ発表が相次いでいる。
主な製品の実施時期・値上げ幅は下記の通り。
日本合成アルコール…9/6より 99度合成アルコール、95度合成アルコール +3円/L以上
日鉄ケミカル&マテリアル…9/1より MCH +8円/kg以上
兼松ケミカル…9/2より TBA(ターシャリーブタノール) +10円/kg
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