1月度原油・金属・為替相場動向を更新しました。
〇 経済産業省素材産業課がまとめた11月のエチレン生産量(速報値)は、54万5,400トンと前年同月比で1.3%増加。
前年同月の定修プラントは1基(出光興産・徳山)、当月は0基だった。エチレン設備の平均稼働率は95.2%と前月から1.2ポイント上昇、稼働率が90%を超えるのは18ヶ月連続となる。
〇 メタノールの米国12月契約価格は$644~658/MT(11月$658~694/MT)。同スポット価格は$354~361/MT。
需給バランスはコロナ変異株による感染再拡大の懸念もあるが、中国のMTOをはじめ全体的にメタノール誘導品需要は底堅く、中国エネルギー政策・石炭不足・価格高騰による石炭由来メタノール生産制限や冬季の暖房需要増によるガス制限も影響し、引き続きタイトな環境が継続する見込み。
〇 丸善石油化学は、生産設備の老朽化や修繕費用の高騰を理由に12月末をもってスワソルブETB及びTBAの生産を終了した。
ETBの国内メーカーは丸善石油化学1社だったため、今後は化学品商社が中国品の在庫販売を行っていく見通し。
〇 トクヤマはSKジオセントリック(SKGC)との折半出資で、電子工業用高純度IPAの製造・販売を目的とした合弁会社を韓国に設立し、SKGCが生産するIPAを原料に高純度IPAまでの一貫体制を韓国で構築する。
事業開始は24年7月の予定。来年1月には台湾・高雄市で台湾プラスチックとの合弁工場フォルモサトクヤマアドバンスドケミカル(FTAC)が稼働予定で、高純度IPAの一貫生産拠点は徳山製造所(山口県)、FTACに次いで3番目となる。