10月度原油・金属・為替相場動向を更新しました。
10月度原油・金属・為替相場動向を更新しました。
〇 石油化学工業協会がまとめた8月のエチレン生産量(速報値)は、46万7,800トンと前年同月比で5.3%減少した。(前月比13.9%増)稼働率は、79.8%と昨年8ヶ月以降13ヶ月連続の90%割れとなり、2009年1~3月以来14年ぶりに3ヶ月連続の7割台に落ち込んだ。前年同月の定修設備は2社2プラント、当月はなしだった。
〇 メタノールの米国9月契約価格は$517~521/MT(8月$517~521/MT)。同スポット価格は$250~260/MT。海外のメタノール需要は低調に推移しているが、原油価格上昇により、中国市場の投機的な影響を受けて、アジア市況は上昇傾向となっている。今後も海外市況の上昇が継続すると、日本輸入通関価格も10月以降に反転する可能性がある。
〇 酢酸エチルのアジア市況は、主原料である酢酸の値上がりを受けて、連れ高となっている。国内では7月以降、市況上昇と大幅な円安進行を受けて、輸入業者が5~10円/kgの値上げを実施。今後も各社は5~10円/kgの追加値上げ交渉を実施していく見通し。
〇 三井化学は、修繕費・燃料などの用役費、物流費の上昇を理由に値上げを発表した。
主な製品の実施時期、値上げ幅は下記の通り。
10/1より フェノール、アセトン、α-メチルスチレン、IPA、MIBK、ビスフェノールA、
エポミック(エポキシ樹脂) 15円/kg~165円/kg
〇 国産ナフサ価格や主原料の上昇を受けて、フタル酸系可塑剤及びオキソ誘導品の値上げの発表が相次いでいる。主な製品や値上げ幅は下記の通り。
ジェイ・プラス…10/1より DOP、DINP 34円/kg以上
シ-ジーエスター…10/10より DOP、DINP 他 34円/kg以上
JNC…10/10より オクタノール、Nブタノール、イソブタノール、酢酸イソブチル 他 20円/kg以上
今後、石化メーカー各社も国産ナフサ価格上昇を理由に値上げ発表が相次ぐ見込み