4月度原油・金属・為替相場動向を更新しました。
〇 経済産業省素材産業課がまとめた2月のエチレン生産量(速報値)は、48万7,100トンと前年同月比で6.8%減少。
前年同月の定修プラントは1基(ENEOS・川崎)、当月は0基だった。
エチレン設備の平均稼働率は93.8%と前月から5.6ポイント低下したが、稼働率が90%を超えるのは9ヶ月連続となる。
〇 メタノールの米国3月契約価格は$484~494/MT(2月$484~494/MT)。
同スポット価格は$384~397/MT。メタノールの需給バランスはイランのプラント停止等の影響で、タイトバランスになっており、2月の日本輸入通関価格も前月から大きく上昇。
3月も更に上昇の見通し。
〇 三菱ケミカルは合成エタノール事業からの撤退を発表。22年2月を目途に三重事業所(三重県四日市市)の合成エタノール設備(年55,000KL)を停止し、生産・販売を終了する。
設備老朽化による修繕コストの増加が主要因。一方で、感染症対策の消毒用途などにより需要は堅調なことから、日本アルコール販売から発酵エタノールの蒸留業務を22年4月から受託する予定で、既存のエタノール蒸留設備を改良し使用する。
〇 ナフサ価格の上昇(21年2Q想定45,000~50,000円/KL)や物流費・用役費などの増加を受けて、石油化学メーカーの値上げ発表が相次いでいる。
主な製品の実施時期・値上げ幅は下記の通り。
KHネオケム … 4/1より Nブタノール、イソブタノール、酢酸イソブチル 35円/kg以上、アセトン 45円/kg以上、 DAA、MIBK 54円/kg以上
三井化学 … 3/25より アセトン 29円/kg以上、MIBK 36円/kg以上、IPA 19円/kg以上
丸善石油化学 ・・・ 4/1より MEK、MCH、高沸点溶剤 30円/kg以上
出光興産 ・・・ 4/1より MEK 40円/kg以上