8月度原油・金属・為替相場動向を更新しました。
〇 経済産業省素材産業課がまとめた6月のエチレン生産量(速報値)は、46万1,900トンと前年同月比で10.4%増加した。
前年同月の定修プラントは3基(三菱ケミカル茨城、丸善精油化学千葉、三井化学大阪)、当月は2基(三井化学市原、AMEC水島)だった。
エチレン設備の平均稼働率は93.3%と前月から0.5ポイント低下、稼働率が90%を超えるのは13ヶ月連続となる。
〇 メタノールの米国7月契約価格は$534~544/MT(6月$521~527/MT)。同スポット価格は$384~391/MT。
欧州では複数プラントでの定修やトラブルによりスポット価格は$400/MTまで上昇。
アジアのスポット市況も、イランのプラントトラブルや低稼働により需給は緩まず高止まりしている。
供給面では現在試運転中の米国の新規メタノールプラントの立ち上げ、需要面では中国の大型MTOプラントの定修があり、今後需給が軟化する可能性はあるものの、日本輸入通関価格は当面の間、$300台後半が続く見通し。
〇 国産ナフサ価格の更なる上昇を受けて、溶剤製品の追加値上げの発表が相次いでいる。
主な製品の実施時期・値上幅は下記の通り。
JNC ・・・ 8/1より Nブタノール、イソブタノール、酢酸イソブチル、酢酸ブチル、オクタノール 12/kg以上
KH ・・・ 8/1より Nブタノール、イソブタノール、酢酸イソブチル、C800 20/kg以上 アセトン 16/kg以上
DAA、MIBK 21/kg以上 ブチセルアセテート、BDGAC 76/kg以上 他
三菱ケミカル ・・・ 8/20より アセトン 19/kg以上 DAA、MIBK 24/kg以上
三井化学 ・・・ 8/1より アセトン 16/kg MIBK 21/kg IPA 13/kg