4月度原油・金属・為替相場動向を更新しました。
〇 経済産業省素材産業課がまとめた2月のエチレン生産量(速報値)は、43万7,800トンと前年同月比で9.9%減少。
前年同月の定修プラントは0基、当月は1基(京葉エチレン・千葉)だった。
エチレン設備の平均稼働率は92.4%と前月から1.7ポイント減少したが、稼働率が90%を超えるのは21ヶ月連続となる。
〇 メタノールの米国3月契約価格は$614~621/MT(2月$614~621/MT)。同スポット価格は$434~434/MT。
ウクライナ情勢を受けて、ヨーロッパの需要家がロシア品を敬遠する動きが出ており、世界的な需給バランスにタイト感が出ている。
また、原油・天然ガス・石炭価格の高騰を受けて、メタノール価格も当面高値が継続する見通し。
日本輸入通関価格は1月・2月と下落したが、3月以降は足元の海外スポット市況の高騰を反映し、再度上昇する見込み。
〇 大手溶剤販社の三菱商事ケミカルが、ローリー・トラック及び内航船運賃の上昇を理由に製品価格の値上げを発表。
実施時期は4/1からで、値上げ幅はローリー製品が3円/kg以上、ドラム製品が10円/kg以上。
今後、他の溶剤販社も追随することが見込まれる。
〇 原油・ナフサ価格の高騰を受けて、石油化学メーカー各社の値上げ発表が出揃った。
各メーカーともナフサ上昇分以外に物流費・用役費などの上昇分を含めて4月から実施する方針。主な製品・値上げ幅は以下の通り。
IPA 39円/kg~67円/kg以上、MEK 38円/kg以上~46円/kg以上、
アセトン 39円/kg~67円/kg以上、MIBK 53円/kg~84円/kg以上、
ノルマルブタノール・イソブタノール 45円/kg以上~63円/kg以上、MCH 30円/kg以上~38円以上