12月度原油・金属・為替相場動向を更新しました。
〇 経済産業省素材産業課がまとめた10月のエチレン生産量(速報値)は、47万300トンと前年同月比15.2%減。
(前月比では16.2%増)前年同月の定修プラントはなく、当月は1基(出光興産/徳山)だった。エチレン設備の平均稼働率は84.8%と前月比で1.7ポイント上昇したが、3ヶ月連続で90%台を下回った。
〇 メタノールの米国11月契約価格は$584~587/MT(10月$584~587/MT)同スポット価格は$317~330/MT。
アジア市況は先月同様、全体的に需要が弱く、スポット価格はほぼ横這いで推移。一方で冬場の暖房需要増加による影響を受けて天然ガス価格は上昇しており、今後のメタノール市況はガス制限による稼働調整により上昇することが予想される。
〇 大手溶剤販社の三菱商事ケミカルがトルエン・キシレン・高沸点芳香族溶剤(S100/S150)の値上げを発表。
実施時期は2023年1月1日からで、値上げ幅は15円/kg以上。
芳香族溶剤はナフサの軽質化やエチレン稼働率の低下、ガソリン基材への吸収などで溶剤用途としての確保が危ぶまれており、日本国内における安定供給を出来る限り維持する為、価格改定を決定した。今後は他の溶剤販社も追随する見通し。
〇 石油缶メーカーは、鋼材価格(テンフリー:45,000円/t)・副資材・印刷代・物流費等の値上がりを理由に今年2回目の大幅な価格改定を進めている。改定幅は仕様によって異なるが、18L無地缶テンフリーで70円前後/缶。
ガソリン留分を新たに化学品に転換できるようなる。